二次検査のお勧め|エルムクリニック 内科・消化器内科|長野県飯田市の内科・消化器内科

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二次検査のお勧め

職場の検診は春か秋のところが多いのでしょうね。
6,7月は、検診結果を持って当院を受診する方が多かったです。
そのほとんどが、便潜血陽性と高LDL血症(実は、高LDLコレステロール、高中性脂肪、低HDLコレステロール血症をまとめて脂質異常症といいます)でした。
今回は、便潜血陽性の場合と、脂質異常症についてお話ししましょう。

まずは、便潜血陽性についてですが、陽性が出たら、迷わず大腸カメラを受けることをお勧めします。
厚生労働省の発表によりますと、便潜血陽性となった方のうち実際に大腸癌だった人は2.79%(2019年)ということで、便潜血陽性でも殆どの人は癌ではないということになります。カメラをした印象では、半分くらいは異常なし、残りの半分は、大腸ポリープ、大腸憩室、痔、少しだけ大腸癌というところでしょうか?
でも、何故か放置した人に限って、翌年進行癌で見つかっているケースが多い印象があります。特に30,40代の若い方にそういうケースが見られます。1年前に検査をしていれば、ポリープを取るだけで終わったかも知れないと思うと、とても残念です。また、痔があるからという理由で、スルーしない方がいいです。痔では意外に便潜血陽性にならない人も多いのです。つまり痔があっても、便潜血陽性ならば、大腸癌の可能性があるということです。
私自身は痔ではないのですが、肛門にアトピーがあり、よく出血していたのです。なので、便潜血検査自体をスルーしていました。でも、2022年3月、昭和伊南総合病院を退職するついでにと、大腸カメラを受けてきました。なんと、茎のある大きなポリープが見つかったのでした。幸い低異型度(悪性度が低い)の腺腫というものでしたが、あのまま放置したら癌になったかも、と思うと改めて大腸カメラの必要性を感じました。ちなみに私には血の繋がった親族に大腸癌になった方はいませんし、添加物をなるべく取らないように気をつけていますし、肉類はそもそも嫌いで、食物繊維を多く含む野菜、海藻、きのこ類を普段から多く取っています。つまり、大腸癌のリスクが少ないわけで、それでもポリープができちゃうんですね。あっ、そうそう、検査してから、そろそろ1年4ヶ月だなあ。どこかで、フォローの大腸カメラ受けようかな。いっそ、自分でやったりして。
今、国民の死因のトップが悪性新生物ですが、その中でも大腸癌は女性は死因のトップ、男性は2番目です。ですが、そもそも、大腸癌の多くは転移もしにくく、進行も遅い。つまり、早期発見すれば亡くなるような病気ではないのです。というわけで、便潜血で引っかかったら、迷わず検査を受けに来てくださいね。便潜血でひっかからなくても、最近貧血になった方、下痢便秘など便通異常が続く方は一度大腸カメラを受けることをお勧めします。

次に脂質異常症。
多くはいわゆる悪玉コレステロールといわれているLDLコレステロール高値でいらっしゃることが多いです。
こちらで引っかかって再検査の希望の人は、できたら食事抜きで受診してくださいね。
というのは、HDLコレステロールや中性脂肪の検査を一緒に出すのですが、中性脂肪は食事に影響されるので、空腹時の評価がふさわしいのです。
さて、再検査をしても値が高いことが多いのですが、多くの方は「できるだけ薬を飲みたくない」とおっしゃいますし、その気持はよくわかります。私自身、薬をできるだけ使わず改善することを推奨しています。けれども、肥満ではなく、暴飲暴食してらっしゃらない方には薬物治療を勧めています。その方は、生活改善でのLDLコレステロール低下の見込みが少ないからです。適正カロリーでバランスの良い食事、脂肪摂取、特に飽和脂肪酸の多いものを控える、運動習慣などは、脂質異常症の改善に役立つばかりではなく、健康増進やダイエットにも役立つのですが、残念ながらそのような健康にいい生活をしていてもLDLコレステロールの高い方がいます。実は、コレステロールは外から摂取されるものだけではなく、体内で合成されるんです。体質的に合成されやすい人がいます。ご両親、ご兄弟で、コレステロールの高い方がいる方は、遺伝的にコレステロールが合成されやすいと考えていいかも知れません。
薬を飲みたくない方には、患者さんのお気持ちを尊重して、生活改善を2,3ヶ月してみてそれでも高ければ、薬物治療を始める方針としています。
また、脂質異常症の改善は動脈硬化の予防、心筋梗塞や脳梗塞の予防のために行っていることなので、現在の状態を評価するために、頸動脈エコーを行うことが多いです。それで、血管の内膜が厚いようならば、プラーク形成されている可能性を考え、やはり薬物治療を勧めています。場合によっては血管年齢の評価も行っています。
ちなみに下記の写真は動脈硬化の進展過程を示した図です。

便潜血陽性、脂質異常症の他に、肝機能異常、高尿酸血症、胃のバリウム検査異常の方もいらっしゃっています。それらにも対応してますので、まだ二次検査をしていらっしゃらない方はどうぞおいでください。なお、糖尿病疑いの方はまだ来ておりませんが、普通の2型糖尿病や糖尿病予備群の方の対応はできますので、どうぞいらしてください。

いずれにしても、疾患は重くなってから手を打つよりも、早めに対応することが大事です。一病息災ともいいます。一つ異常があって、気を使って生活することで健康寿命が伸びれば、「災い転じて福となす」です。検診異常を放置されている方、これを読んだら、ぜひ二次検査においでくださいね。