義理で行ったコンサートで感動!
- 2024年1月29日
- 日常生活
当院では、初診の問診票の下に「差し支えなかったら、職業をお書きください」という欄がある。唐澤美和さんという女性の初診票に、演奏家と書いてあり、興味を持って聞くとコンサートの案内をいただいた。昨日の朝、ダイニングキッチンの机の上を整理していたとき、コンサートのパンフレットが出てきて、「えっ、今日じゃないか!」と急遽駆けつけることにした。
半分義理、半分は営業活動目的だった。
が、いざコンサートが始まると、純粋にコンサートの内容を楽しむことができた。唐澤さんは、曲が始まる前にその作曲家、その曲のエピソードを話してくださった。いざ、演奏が始まると楽譜無しで、全部暗譜していて、間違えたり、誤魔化したりしているところがなかった。しかも、話題がプログラムにない曲に及んだときも、さわりを弾いてくださったが、やはり暗譜していた。例えば、「スークという人はドボルザークの弟子だった人です。ドボルザークは皆さん知っていますね。ドボルザークといえば、『新世界』でしょうか」と言って、新世界のさわりを弾くという具合だ。
プロだなあ!演奏家と書くだけのことはある。私も見習わなければ~といい刺激を受けた。
唐澤さんの演奏をここに載せることはできませんが、せっかくなので解説の内容をシェアしますね。
<リスト>
リストは背が高くイケメンで、若い頃、もてはやされていたらしいんです。最初の曲「愛の夢」は恋人である人妻と旅行に行くときに作曲した曲で、幸せの絶頂期だったのです。
晩年は、出家し(おそらく神父さんになったのかな)、宗教家として歩のです。その時に作った曲が「孤独の中の神の祝福」
<ショパン>
幼馴染の女性と婚約していましたが、ショパンが修業のため、遠くに行くことになり、最初は遠くに行ってもその女性を大事にするつもりだったのです。でも、周囲の人にその女性がショパンの足を引っ張るのではないかと懸念され、結局泣く泣く別れたのでした。「別れても愛は永遠だよ」ということで、その女性に捧げた曲が「別れのワルツ」。が、後日談があり、後に違う女性と付き合うのだが、その女性とも別れ、そのときにも、その「別れのワルツ」をプレゼントしたとらしいんです。ちゃっかりしてますね。
2曲めの「別れの曲」は、本当のところ練習曲なのですが、ショパンの「出会いと別れの人生」をテーマとした映画の中で紹介され、その映画の主題曲になったので、この題名がついたそうです。
<ブラームス>
3つの間奏曲の真ん中の曲:作品118-2
ブラームスはシューマンの弟子だったが、一時は家に住んでいたこともあって、シューマン夫妻の世話になっていました。ブラームスは二人に感謝していましたが、特にシューマンの妻クララには敬愛の気持ちを抱いていて、この曲は主に、シューマンの妻クララに捧げたものだそうです。
<愛の悲しみ>
この曲はバイオリニストのクライスラーが作曲したものをラフマニノフがピアノ用に編曲したもの。ラフマニノフは、愛の悲しみだけではなく、喜びも表現したのではないかと唐澤さんはおっしゃっていました。
<スーク>
チェコ出身。同じ、チェコ出身のドボルザークの弟子。作曲した楽譜が関係者の間で秘蔵されていたため、あまり有名ではないのですが、才能のある人でした。最近、世間に発表されつつあり、昔の人でありながら、新しい作曲家のようにも思えます。演奏された曲は「愛の歌」
話を聞いているうちに、音楽家の人生をもっと知りたくなっちゃいました。特に興味があるのが、リスト。外見はリストとは程遠く芋おばさんの私ですが、なにか通じるものがありそうな気がします。
最後に記念撮影をさせていただきました。この記事は唐澤さんの許可を取って書いています。
ちなみに、職業欄はできたら書いてくださいね。背景がわかると、診療の参考になります。このように表に出すときは、必ず許可を取りますので、ご安心ください。