肥満外来|エルムクリニック 内科・消化器内科|長野県飯田市の内科・消化器内科

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肥満外来

  昨年クリニックのバイトをしていたときに、ある処方をすると患者さんにお伝えしたとき
「私、ダイエット外来に通っているんですが、薬の飲み合わせ、大丈夫ですか?」と若い女性患者さんに聞かれた。
「そこで、なにか飲んでいるの?」
「メトグルコ」
「えっ、そんなもの飲んで大丈夫?、薬は相互作用しないけれど・・・」
 そんなものと言ったが、メトグルコは過体重の糖尿病の方にFirst choiceで使われることが多く、薬価も安い。インスリン抵抗性を改善する。いい薬だ。
が、睡眠薬を多量に飲んでも助かる人が意外に多いのに対し、メトグルコを多量に飲んで亡くなった人もいる。
 なお、その人は見たところむしろスリムな人だった。それで、思わず「そんなもの」と言ってしまったのである。
 その頃すでに開業を計画していたのだが、その時、「開業したら、肥満外来もしよう」と考えた。
 実は、ダイエット目的でメトグルコを使うと聞いたのはその時が初耳だったが、フォシーガの類(SGL2阻害薬、尿管から糖を再吸収するのをストップして尿に糖を排泄させる)、ビクトーザの類(GLP-1作動薬、インスリン分泌を促す作用の他に、食欲を抑える働きもある)をダイエット目的で使う人を見聞きした。
 普通に生活改善を3~6ヶ月行って、有効な減量が得られない場合や高度肥満で合併症が認められる場合は適応があるようだが、私自身、なるべく生活改善でダイエットしていただきたいこと、加えて、減量の必要もないのに、痩せ願望からダイエットするのをストップしたく思ったのが、肥満外来を開設しようと思った動機である。
 すぐに始めなかったのは、肥満学会に入るのに学会員の推薦が必要と認識していて、私は学会員を知らなかったこと、都会ならいざしらず、地方でそのような需要があると思えなかったからである。
 しかし、内覧会のとき、数人、肥満外来を開いたら診て欲しいという方がいらっしゃったこと、外来でそのような希望があったので、見切りで始めることにした。
 肥満学会は推薦者がいなくても入れることがわかり、さっそく申し込みました。
 ダイエットの方法としては、「まずは状態を把握し、バランスの取れた食事を、無理のない範囲で、消費カロリー>摂取カロリーで取っていただく」というものです。
 運動は高度肥満の人は、関節に負担がかかるので、最初はじっとし過ぎない程度にしていただきます。
カロリー計算が煩雑にならないよう、4点法https://www.eiyo.ac.jp/resources/yongun.pdfをお勧めしました。
 この方法は、私自身、肥満と股関節変形症のために歩けなくなって、実際に行ったもので、3ヶ月で10Kgの減量に成功しました。その後、前後しましたが、元の体重には戻っていません。
 需要があることがわかりましたので、一日も早く整備しようと思います。
 緊急性のある方は、普通の外来でご相談に乗りますので、お気軽においでください。